現役美容師のTKCです!今回はウッドショックについて解説していきます
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ウッドショックとは
ウッドショックとは、2021年に起きた木材価格の高騰のことです。木材価格が上昇すればもちろん住宅価格にも影響がでます。新しく家を建てたい人だけではなく、住宅メーカーや流通業者などさまざまなところで混乱が起きてしまっています。
ウッドショックという言葉は、1970年代に起きたオイルショックになぞらえて名付けられた言葉です。当時不足したのは石油でしたが、今回は木材です。建築用の木材の供給が需要に追いつかないので木材価格が高騰しています。また木材の輸入不足も深刻な問題となってます。
ウッドショックは複数の原因が複雑に絡み合っているので、いつ終わるのか分からない状況です。そのために常に最新情報をチェックしておく必要があります。
日本の住宅業界の木材事情
現在、日本の住宅メーカーが使う木材の7割を輸入材に頼っています。これは戦時中の森林の伐採、戦後に住宅需要がひっ迫し、さらに伐採されたことにより国内の木材は減少しました。木材は植林にしてから市場に出るまで30年以上の時間がかかる為、海外からの輸入に頼るようになりました。
ウッドショックが起きた3つの原因
木材の減少
もともとカナダで発生していた害虫被害に加え、コロナ禍で労働者が減り伐採が思うようにいかず、製材工場の稼働率は下がってしまい家を建てる木材自体が減ってしまいました。
アメリカ・中国での建築ラッシュ
アメリカや中国では歴史的な住宅ローンの低金利政策が取られた結果、市民がリモートワークのために、郊外に新しく住宅を購入するようになりました。このことにより世界的に需給バランスが大きく崩れ、十分な量の輸入材が日本に入ってこなくなりました。
コンテナ不足
コロナ禍により自宅で過ごす環境になったことから、ネットショッピングの利用などが増え、世界的に流通が圧迫されコンテナ不足が起きており、日本へ木材を運べない状況が出来上がってしまいました。さらにスエズ運河で発生した大型コンテナ船の座礁事故の影響で、日本へのコンテナ輸送の遅れに追い打ちをかけてしまっています。
上記の理由により、木材不足、木材の値段が高騰し「ウッドショック」が起こってしまいました。 また、輸入材が不足→国産材を代用→国産材も不足という状況になっています。
ウッドショックへの対策
輸入木材の代わりに国産材の活用を検討
輸入木材の価格高騰を受け、国産木材を活用する動きが強まってきています。しかし国産木材を活用する仕組みをつくるには、時間や手間もかかります。もしそれまでにウッドショックが解消されたら、国産木材の需要は再び低迷し、行き場がなくなってしまうのでは、、という懸念もあります。
価格以外の強みをつくる
ウッドショックによりとくに大きなダメージを受けたのが、低価格帯の住宅メーカーです。コストカットのための輸入木材の使用が難しくなれば、住宅の値段を上げるしかありません。
価格以外に強みがなければ顧客は離れてしまいます。これを機に価格以外の新しい強みをつくっていく必要があります。
ウッドショックはいつまで続くの?
2021年に起こったウッドショック。当初は「影響は一時的なもの」やや楽観視されていました。しかし2022年を迎えたいまでも、今後の見通しは不透明です。住宅製造業者にとっても、購入者にとっても、頭を悩まされる状況は続きそうです。だからこそ、長期化を見据えた対策が必要と言われています。
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